・・・ 人の移動に伴う汚染の広がりの防止として考えなければならないことは、汚染度の低い場所から、汚染度の高い場所への移動は問題がないのですが、その逆は汚染を持ち込んだり広げる原因、すなわち人や物の移動による交差感染の原因となります。どのように交差感染を防止するかが、施設のHACCP運用の上での重要項目と成ります。


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HACCP運用の施設においては、食品取り扱いの性格 上、作業や保管環境の温度変化を限りなくゼロに近づける必要が、定期的なメンテナンスの場合においても、必要となります。


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施設のメンテナンスや各種作業にたずさわる要員においても、人の不注意な移動が汚染をまき散らし、かえって何もしない方が良かったなどの問題を引き起こしかねません。医療機関の様にと考えなくても、そのくらいの注意点を持ち、使用機材や各種洗浄剤、仕上げ剤の選定も重要と成ります。すなわち、HACCP専用の機材、資材を使用しているかどうかが重要です。



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HACCP施設において、床面や物流設備、施設全体を日々水洗いするようなことは、かえって施設全体の衛生環境の悪化をもたらします。定期的なメンテナンス以外は、水を使用しないドライメンテナンスの手法が重要となります。


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加工を伴わない物流倉庫の動線やゾーニングについては食品加工工場と比較すると、バクテリアコントロールの重要性についての配慮が少なく。作業者の靴の脱ぎ替えなどの交差感染防止の重要点が、抜け落ちている可能性が想定されます。定期的なメンテナンスも、床材に抗菌処理を施すなど、ゾーニングに合わせたHACCP対策が必要となります。

 

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